犬の分離不安を和らげる方法

愛犬

こんにちは。

今回は犬の分離不安についてのお話です。

飼い主のそばに引っ付いていて、行動を監視するかのような犬、ちょこちょこついて回る甘えん坊な犬はいますが、それも分離不安の傾向を持ってる可能性はあります。

飼い主が不在の時のみ吠え続けたり、いたずらをするなどの行動が見られると、犬の体では脈拍が速くなっていたり、ストレスホルモンが出ていたり、胃腸障害を起こしていたり・・・と様々な異常が起きています。

こうなると心の病気を持った犬となってしまっています。

分離不安のチェック

・常に飼い主の行動を目で追っている

・飼い主が立ち上がると犬も立ち上がり付いてくる

・トイレの中まで付いてくる

・トイレのドアを閉めると中に入りたくてガリガリしたり吠えたりする

・外出先などで飼い主が少し離れただけで、クンクン鳴いたり吠えたりする

・ハウスに入っていて目に見える範囲に飼い主がいないと鳴いたり吠えたりする

・外出準備を飼い主が始めると緊張した様子でそわそわし始める

・玄関にちょっと行っただけで出かけると勘違いして大騒ぎをする

過剰に吠えるパターン

飼い主が出かけてから5分ほど吠え続ける犬は多いものですが、しばらくすると吠え止むものだと言われていますが、分離不安の犬の場合はいつまでも吠え続け、近所からの指摘で気付くパターンが多いです。

排泄問題

普段はきちんとトイレスペースで排泄できているのに、留守番をしている時だけあちこちに排泄してしまっていたりするのも飼い主に対する嫌がらせではなく、分離不安の症状の一つとも考えられます。

破壊問題

おもちゃやぬいぐるみがボロボロにされていたり、ゴミ箱がひっくり返って散らばっていたり、壁や家具がかじられていたりなどの激しい破壊行動が見られる状態もあります。

その他にも

下痢や嘔吐、炎症を起こすほど手足を舐め続けるなどの自傷的な行動、体自体に異常が生じるなどの状態もあります。

普段はそのような行動がなくても、飼い主の不在時にのみ起こる場合は分離不安症が考えられます。

 

なぜ分離不安になるのか

社会化の不足

生後3か月目ぐらいまでの社会化期にお散歩が極端に不足している、家族以外の人に会う機会が極端に少ない、
などで心の免疫力が低く、飼い主への依存心が強いことも考えられる理由です。

留守中に起こったこと

突然分離不安が起こったように感じる場合は、飼い主の留守中に大きな音で工事があった、近くに雷が落ちた、など恐怖を感じるような事が起こった事が要因になったりもします。

飼い主との密着さ

いつも一緒にべったりいたり、常に体を撫で、一緒にソファでくつろぐなど可愛さからあまりにも密着した日々を送っていると、それがマイナス要素として飼い主への過剰な依存心をもたらしてしまいます。

過剰な接し方

例えば、犬が何かに怯えた時、「怖かったね、大丈夫」とオーバーに接したり、犬的にはそれほどでもなかった小さな不安をかえって増大させてしまうことにより、不安感を大きくさせてしまう場合があります。

外出時の対応

「すぐ帰るからね。」「いい子にしててね」と逆に犬が留守番による不安を煽る結果になるような対応をしたりすること、帰ってきたら、涙の再会のようにオーバーに「会いたかった~」などという対応をとったりすると、留守番自体を犬が大げさなものとして認識してしまいます。

外出時の改善策

犬は飼い主の行動を見ています。

テレビを消す、カバンを持つ、鍵を準備する・・・などのパターンを見直し、順番をばらばらにしたりすることで
行動の意味付けを消していきます。

また、出かける際の声かけをやめ、家にいる事の延長のように何気なく出かけるようにしましょう。

帰宅時の改善策

犬が大歓迎しても、淡々と荷物を片付け、着替えたりなどの自分の事を優先しましょう。

犬の興奮がおさまってから、撫でてあげたり日常の接し方に戻してあげましょう。

留守の際に犬が安心できるように

犬は何かが触れている狭い場所が精神的に落ち着く場合があります。

サークル内にクレートを置いてやるなど、安心できる環境を整えてあげましょう。

外出時だけ中に入れてしまうと、留守番する意識を強めてしまうので、一緒にいる時にもその環境を設ける時間を取り慣らしていくのが良いです。

実際に外出する際には、出来ることなら、コングやトイにおやつを詰めて夢中になっている間にそっと出かけるのも一つです。

獣医師に相談する

行動学を学んでいる獣医師に相談するのもよいでしょう。

病気なのか、飼い主との関係に問題があってそうなるのか、気質など犬側に問題があるのか相談して判別してもらい、一緒に対処法を考えてみましょう。

まとめ

分離不安状態の犬は、私たちが考える以上に激しいストレスとなっています。

分離不安は、飼い主との関わり方の変化などで改善していく場合もありますし、薬による治療を併用する深刻なケースまであります。

早いうちに改善策を見出してあげることが、吠えて近所迷惑にならないようにすることや、破壊行動などの被害を防ぐだけではなく犬自身のストレスを減らして穏やかな状態に戻してあげる意味でも大切です。

分離不安は飼い主と愛犬との距離を見直し、より良い関係作りを再構築するきっかけとなるでしょう。

 

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